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Pixel 10 Pro FoldはモバイルPCの代わりになるか?3ヶ月使った正直レビュー(その2)

はじめに

実はPixel10 Pro Foldを買った記事を前回掲載した。今回はその続きである。
まだ前回記事を読んでない場合は読んでみて欲しい。

今回はPixel 10 Pro Foldを使い始めてしばらく経つが、この端末を触っていると、
「これ、もうモバイルPCの代わりになるのでは?」
という考えが何度も頭をよぎる。
実際、ノートPCを毎回持ち歩く生活から解放されるなら、
それは作業スタイルそのものが変わる話だ。

というわけで今回は、スペック表や理想論ではなく、
実際に日常で使ってみてどうだったかという観点で、
Pixel 10 Pro FoldがモバイルPCの代替になり得るのかを整理してみたい。


前回はゲーム、写真撮影、動画編集、DTMについて紹介した。
2回目となる今回は2画面での操作、ターミナル関連の操作、
それからマウス、キーボードの接続、外部ディスプレイとの接続について紹介したい。


2画面作業はモバイルPC代替として最大の強み

Fold最大の武器は、やはり2画面構成だ。

  • 左にブラウザや資料
  • 右にメモやターミナル

といった使い方が自然にできる。

机がなくても「考える作業」が成立する点は、
ノートPC以上に優れていると感じる場面も多かった。

Pixel 10 Pro Foldでのターミナル作業は実用レベルか?

筆者が次に試したのがターミナル作業だ。

Termux/Terminus を使い、

  • Linux環境
  • AWS / GCP への SSH 接続
  • 簡単なスクリプト確認

といった作業を行ってみた。
ちょっとしたコーディング修正、コマンド実行やログ確認、設定の微修正といった用途では問題なく動作する。


Android上での開発作業:Acode+ChatGPTという現実解

これはAcodeとChatGPTの2画面運用がAndroid上での最適解だと言える。


結論としては、Pixel 10 Pro Foldは「考える・確認するためのターミナル端末」としては十分成立する。
ただし、単なるコピーペーストだけでなく、文字入力のシーンがあるため、入力作業の効率化にはキーボードは欠かせない。マウスはあればベストだが、まぁこれはタッチ操作でもなんとかなる。

Bluetoothのキーボードとマウスがあればケーブルレスでスマートだ。
喫茶店でコーヒーすすりながら、ふと外出先で思いついた作業をゆるくやるというのによい。


XREAL Airでの外部ディスプレイ接続は癖あり

ここまで使ってくると、次に考えたのは外部ディスプレイだ。

「XREAL Airを繋げば、
完全にモバイルPCの代わりになるのでは?」

そう思って試したのだが、ここで想定外の挙動に遭遇する。

「昨日までこのPixelでは普通に映っていたのに、なぜ?」
と、正直かなり戸惑った。

Pixel 10 Pro FoldとXreal Airの接続は表示される時、されないときがあり、安定しない。

接続時の挙動整理(実体験)

いくつか再現性確認したが、筆者が試した結果を整理すると以下の通り。

  • 1)Pixel 10 Pro Fold → モバイルモニター(USB-C直結)
     → 映像・音声ともに問題なし
  • 2)Pixel 10 Pro Fold → XREAL Air(USB-C直結)
     → 音声は出るが映像が映らないケースあり
  • 3)Foldを閉じた状態でUSB-C直結
     → 映像が出ることがある
  • 4)接続後にFoldを開く
     → 表示が維持される場合あり
  • 5)充電対応アダプタを噛ませる
     → 2)と同様に音声のみで映像は出ない。または音声も出ない
  • 6)Pixel → USB-C →TypeC HubのHDMI → HDMI-USB-C変換 → XREAL Air
     → 1)と同様に安定して映る

筆者はPixel 10 Pro Foldに機種変前はPixel 9 Pro XLであったが、
その際はUSB-C直結で問題なく映っていたため、
この問題はPixel 10 Pro Fold特有の仕様、もしくは相性問題だと思われる。
ファームウェア等の対応で済むのであれば期待したいが、固有の原因がXreal Air側なのか、
Pixel 側なのかは現時点ではわからない。Xreal Airはもう過去の製品でもあるため、
できればPixel側で改善されることを期待したい。

ミラーモードとPCモードの正直な評価

ちなみにXREAL AirのTypeCケーブルをPixel 10 Pro Foldに刺すと、

  • ミラーモード
  • PCモード

の2種類が選べる。

しかし、接続がTypeCではなく上記6)のHDMI経由だとPCモード一択であった。

ミラーモードは、スマホ画面がそのまま映される。横画面最大化したYoutubeやPrimeVideoなどの動画視聴などには向いている。

これに対しPCモードはスマホ画面とは別のディスプレイになるため作業領域が広がる。
マルチウインドウでの操作が可能になるため、複数アプリが同時で実行できる強みはある。
しかし、

  • 文字が極端に小さい
  • フォントサイズ調整ができない

という問題があり、正直かなり見づらい。
動画視聴にとどめておくのが良さそう。

というのが率直な感想だ。

ちなみに筆者が接続を確認したのはYottamasterのUSBTypeC HubHDMI-TypeC変換アダプターである。
TypeCハブはHDMI出力が可能な製品であれば大体OKではないかと思う。
筆者手持ちの別のTypeC HUBではHDMI出力されなかったため、これも相性があるかもしれない。
もし今後購入を検討するのであれば、Yottamasterの製品が良いかもしれない。


まとめ:モバイルPCの代わりになるか?

結論として、Pixel 10 Pro FoldはモバイルPCを完全に置き換える存在ではない。

しかし、外出先でちょっと空き時間、ふと思いついたことの書き留める。
以下の工程を、PCに戻るまで止めない端末としては非常に優秀だ。

  • 思考する
  • 整理する
  • 確認する

つまりPixel 10 Pro Foldは、
「PCの代わり」ではなく
「PCに戻るまで思考を止めない端末」
として使うのが、現実的な落とし所だと感じている。

というわけで、今回はPixel 10 Pro Foldを少しOSManiaXでのマニアック視点でレビューしてみたが、いかがだったであろうか、今後購入を検討している方の参考になれば幸いである。