Apple WatchとPixel Watch。
どちらが優れているか、という話ではない。
この2つは、そもそも「役割」が違う。
Apple Watchは、正確に計測し、事実を伝えるデバイス。
Pixel Watchは、AIと一緒に「どう動くか」を判断するデバイスだ
Apple WatchとPixel Watch。
どちらが優れているか、という話ではない。
今の自分に必要だったのが、後者だったというだけだ。
というわけで前回はPixel 10 Pro Foldに乗り換えた話をしたので、次はAppleWatchからPixelWatchに乗り換えた話をしよう。
前回iPhoneSE(2022)を売って、Pixelに乗り換えた話をしたが、実はそこでいきなりPixelに切り替えたわけではない。iPhoneはもう一台、iPhone 13 miniを所有していていた。筆者は登山や自転車やランニングをしているので、アクティブに動くには小さいスマホのminiが丁度いいのではと思っていたのである。
そんなわけでiPhone miniをメインとしてApple Watchを連携して、これまでPixelはサブ機として併用というスタイルであった。
筆者のこれまでのApple Watchの使い方
これまでの筆者のApple Watchの主な使い方は以下である。
1)決済機能
(ランニング中は財布もスマホを持たない筆者である、コンビニでトイレ寄ったりする際に水やゼリーを購入する際にAppleWatchで決済していた)
2)運動記録
(ランニング、自転車でのロングライド、登山の際のアクティビティログの取得、Stravaというアプリを使用)
3)その他
現在地の天気予報(気温、天候)、Yahoo乗換案内(次の電車)、歩数計測、心拍数確認、各種通知確認。
マップとかは実際は画面狭過ぎて使わない。そもそもスマホと機能が被っているしね。
というわけで筆者のAppleWatchの使い方としてはほとんど上記で済んでしまう。
ちなみに登山やロングライドなどは8時間以上も運動するケースもあり、バッテリーの持ち時間が長い必要がある筆者はApple Watch Ultra2を使っていた。
上記レベルであればPixel Watchでも十分代替可能だと言うことで、Apple Watch Ultra3が出たタイミングではあるが、価格やバッテリー持ち時間、またAI連携機能を考慮してPixel Watch4に乗換えることとした。
次はPixel Watch4とApple Watchの仕様を比較してみる。
Google Pixel Watch 4 vs Apple Watch Ultra
それぞれの基本仕様は以下である。
細かいスペック差は今回は重要ではない。
実際に使っていて判断に影響したポイントだけを整理する。
基本仕様
| 観点 | Pixel Watch 4 | Apple Watch Ultra |
|---|---|---|
| バッテリー | 1日+α | 2日以上 |
| 重量 | 軽い | 重い |
| 耐久性 | 日常+運動 | 登山・過酷環境 |
| 対応OS | Android | iPhone専用 |
| 価格 | 比較的安価 | 高価 |
※詳細仕様は割愛する、詳細が気になる方は公式サイトを参照してもらいたい。
Pixel WatchとApple WatchのAI機能の比較における決定的な違い
1. アシスタントの知能レベル(LLMの統合深度)
ここが最大の決定的な違いである。
- Pixel Watch (Gemini):
- 特徴: ウォッチ内のアシスタントが完全にLLM (Gemini) に置き換わっている。
- できること: 「曖昧な問い」に答えられる。
- 例: 「今週のメールから、重要なタスクを要約して教えて」
- 例: 「昨日の会議の議事録、どこに保存したっけ?」
- 例: 「この英語のメニュー、どういう料理か教えて(カメラ連携)」
- 強み: Google Workspace(Keep, Calendar, Gmail)内の非構造化データを読み解く力がある。「ナレッジワーカー」向き。
- Apple Watch (Siri + Apple Intelligence):
- 特徴: 基本的には**「iPhoneのリモコン」**であり、AIは「個人の文脈理解」に使われる。
- できること: 「デバイス操作」と「特定アプリ内の検索」に特化している。
- 例: 「ワークアウトを開始して」「リビングの電気を消して」「〇〇さんからのメッセージを表示して」
- 強み: 動作が確実で高速。ただし、「思考」や「要約」といった生成AI的なタスクは、あくまでiPhone(母艦)の画面で行うことが前提のUI設計だ。
2. ヘルスケアAIのアプローチ(コーチ vs ドクター)
- Pixel Watch (Fitbit AI):
- スタンス: 「コーチ(指導者)」
- AIの挙動: 日々のデータ(睡眠、運動、ストレス)を総合的に分析し、**「今日は休むべきです」とか「エナジースコアが高いので、少し負荷をかけましょう」といった「解釈」**を提示可能。
- メリット: 「どう行動すべきか」の指針をAIが決めてくれるため、健康管理の自動化に近い。
- Apple Watch (Health):
- スタンス: 「ドクター(医療機器)」
- AIの挙動: 異常値の検知に全力を注ぎます。「心房細動の兆候」「転倒検知」「睡眠時無呼吸の可能性」など、**「事実」**を極めて高い精度で突きつけてくる。
- メリット: 命を守るデバイスとしての信頼性は世界一ですが、「で、どうすればいい?」という行動変容の提案はPixel(Fitbit)の方が積極的。
3. 通知と情報の「選別」
- Pixel Watch:
- 要約AI: 届いた長文のDiscord通知やメールを、手首の小さい画面で読めるサイズにAIが要約して表示します。これはLLMを持つGoogleの独壇場。
- マイケルのように「情報の洪水」の中にいる人には、この「フィルタリング機能」が神機能になる。
- Apple Watch:
- スタックス: 必要な情報を適切なタイミングで表示する機能(スマートスタック)はあるが、基本的には「iPhoneに来た通知をそのまま転送する」ことに忠実だ。
つまり、こうだ。
Pixel Watchは「考えなくていい状態」を作ろうとする。
Apple Watchは「正確な事実」を提示し続ける。
どちらが正しいかではなく、
どちらが今の自分に合っているか、だ。
私の中では役割は明確だ。
Pixel Watch:気づく・判断を始める
Pixel Fold:考える・展開する
PC:実行する
数週間使ってみての感想
気になったのは以下2点。
・思ったよりバッテリーが持たない。
・Suicaチャージ後の反映が遅い時がある。
以下は意外と嬉しい点だ
Stravaとの連携はFitを連携すれば自然にできている。
また朝のブリーフィングというのが嬉しい。
睡眠中を認識するとPixel側も連携されて、おやすみモードになっている。
なお、Pixel Watchはアクセサリーで使い勝手がかなり変わる。
私は最終的に以下に落ち着いた。
ケースは色々試したが、充電時に外す手間を考えると、最終的にSpigenに落ち着いた。
(Spigen Pixel Watch 4 45mm 一体型ケース)

