さてさて、今回は前回の記事で構築したelementaryOS8の環境構築の続きネタです。

フリーで使用可能な動画編集ソフトのDavinci Resolveをインストールしていきます。
最近はこのソフトを動画編集で使用している方も多いと思われます。
筆者もiPad版、MacOSX版を使っておりますので、今回はせっかくですのでDavinci ResolveのLinux版を試してみたいと思います。


対象のディストリビューション

残念なことに対応ディストリビューションが限定されていました。。。
https://www.blackmagicdesign.com/jp/products/davinciresolve

まず、「MacOSの最低システム要件」、ええっと、ここは「Linux」ですよね。。
画像はペンギンでその下にLinux とまで書いているのに、なんじゃこの表記は・・・と言いたいところですが、画像作成者とテキスト作成者は別でお互いにチェックもしてなかったんですね(ワラ

次にRockyLinux8.6またはCentOS7.3とありまして、UbuntuやDebian系、ArchLinux系は対象外となっております。もちろんUbuntu系のelementaryOSは対象外です。

しかし、これをなんとかしてしまうのがLinux界隈の猛者達ですよ。

Debian/Ubuntu向けの変換ツールがあった

既にですね、debian/Ubuntu系のコンバートツールが公開されていました。
今回はそのコンバートツールを利用させていただきDavinciResolveをelementaryOSにインストールしていこうと思います。

事前準備

筆者が利用したのはこちらのツールです。
https://www.danieltufvesson.com/makeresolvedeb

まずは事前準備として以下のパッケージをインストールしておきます。

sudo apt-get install fakeroot

次にツールとDavicni Resolveを同一フォルダにダウンロードして解凍します。

unzip DaVinci_Resolve_Studio_19_Linux.zip

tar zxvf makeresolvedeb_1.7.2_multi.sh.tar.gz

ツールで変換

今度は変換ツールを実行します。

./makeresolvedeb_1.7.3_multi.sh Davinci_Resolve_19.1.3_Linux.run

マシンスペックにもよりますが、5分程度で変換が終わりdebの拡張子のファイルが出力されます。

インストール

これを以下コマンドでインストールとなります。

sudo dpkg -i davinci-resolve_19.1.3-mrd1.7.3_amd64.deb

アプリケーション起動

アプリケーションのアイコンがショートカットに配置されており、GUI操作で無事にDavinciResolveが起動できました。

え?mp4はインポートできない??

ここでmp4形式の動画をインポートしてみましたが・・・音声ファイルとしてしか認識されません・・・。

なんと、Linuxの無料版はmp4形式をサポートしておらず、動画はmov形式、音声はwav形式である必要がわかりました。今や動画と言えばスマホやアクションカメラで撮影したファイルはmp4形式が主流ですので、これは非常に使い勝手が悪いですね。。。

mp4からmov/wavへの変換はffmpegを使えば可能ですが・・・。となると、Linuxで動画編集するのにかなり手間がかかることになります。


まとめ

と言うことで、今回はLinux版のDavinciResolveをelementaryOS8にインストールしてみました。

わかったこと

フリー版のLinux向けDavinciResolveはmp4が読み込んでも認識されず、動画と音声を分離してやる必要がある。(mov/wav変換が必要)。

どうしてもLinux版を使いたい場合

解決策1)有償版を使う

解決策2)ffmpegでバッチ作るなどして、いったん取り込んでから変換する。
     ひと手間があることを覚悟すべし。

以上になります。

ここにたどり着いたどなたかの参考になれば幸いです。